ヨムノの本棚

本を読んでいろいろ考えたことを綴ります。貴方も一冊いかがでしょうか。

仕事の基本をトヨタに学ぶ

トヨタ仕事の基本大全

トヨタ仕事の基本大全 評価

トヨタ仕事の基本大全は、人気のビジネス書

5万部突破のビジネス本。トヨタシリーズでは累計80万部突破の人気シリーズである。トヨタ在籍40年以上のベテラン技術者が様々な現場をトレーニングした事例とともに説明されている。これは、トヨタが今まで積み上げてきた“改善”の集大成である。


前半には、仕事の基本が書いてある。ビジネス本をよく読む人は、どこかで読んだことのある内容が多いかもしれない。しかし、具体的に書いてあるので、すぐに実践にうつせるし、製造業以外のあらゆる職場で適用可能な内容がほとんどなので、やってみる価値がある。

 

後半は、より高いレベルの改善に向けた内容だった。例えば、問題の発見と解決の方法、役職ごとの立ち回り方、目標を達成するための改善などについて、事例をまじえて紹介してあり、なるほどそうか、と思える内容ばかりだ。

 

著者:(株)OJTソリューションズ

出版社:KADOKAWA

発売日:2015/02/19

トヨタ 仕事の基本大全

トヨタ 仕事の基本大全

 

 

仕事のやる気が出ない人にオススメ

毎日同じ仕事を漫然とこなし、仕事のやる気が出ない人に特にオススメしたい。自分で考えて、自分から変えていければ、仕事のやりがいも出るだろう。そのための方法がこの本を読むと分かる。

 

もちろん、仕事のやる気に満ち溢れている人が読んでもよい刺激がある本だと思う。さらなる高みを目指すヒントになるのではないだろうか。

 

具体的な実践の方法や、実際の事例が多数紹介されているので、トヨタ流の仕事の効果を明確にイメージしながら読めた。早速取り組んでみたいと思える仕事の基本が盛りだくさんである。

 

 

なぜトヨタなのか

トヨタと言えば、車に興味のない人でもほとんどの人が知っている有名な企業だ。では、なぜそのトヨタがビジネス書をたくさん出しているかというと、それはズバリ“強いから”だと思う。トヨタは国内トップシェアであり、さらに世界でも売上高1位を争う実力と技術力を持つ。

 

どうやってトヨタは強くなったのか。経営者や労働者がどう仕事に向き合い、どうやって仕事をしてきたか、そのノウハウが『トヨタ 仕事の基本大全』に詰まっている。

 

トヨタの考える仕事の基本とは

トヨタで求められるのは、仕事の問題点を見つけ、改善し、日々進歩すること。つまり、従業員一人ひとりが、自分の頭で考え、やりがいをもって仕事をすることである。

(『トヨタ 仕事の基本大全』より)

トヨタでは言われたことをする、与えられた仕事を完璧にこなす、というよりは、失敗してもいいから、もっと良くするにはどうすればいいかを社員一人ひとりが考えることが求められている。

 

そして、たとえ失敗したとしても、果敢にチャレンジした人が責められることのないように、社員の考え方を教育し、社内の仕組みを整えていると分かった。

 

代表的なトヨタの仕事の基本

ここでは、代表的なトヨタ流の仕事の仕方を3つほど紹介する。特に難しいものではなく、すぐに実践してみたくなるものばかりだ。詳しい実践方法については、ぜひ本を読んでみてほしい。

5S

デスク周りがきれいに片付いている人はいかにも仕事ができそうである。“5S”は職場環境を維持・改善するための5つの活動だ。

  • 整理
  • 整頓
  • 清掃
  • 清潔
  • しつけ

“整理”と“整頓”は似ているが違う。

整理は、「いるものといらないものを分けて、いらないものを捨てること」

整頓は、「必要なものを、必要なときに、必要な分だけ取り出せる状態にすること」

 

このことを念頭に入れて、トヨタ流の整理・整頓をすれば、仕事の生産性や効率アップにつながるだろう。今まで私は整理整頓と称して、使っていない物を箱の中に入れ、奥の棚に隠していたが、それは整理整頓ではなかったのだ(笑)

 

改善(KAIZEN)

仕事が毎日同じルーティンワークの人は、「改善なんて自分には関係ない」と思うだろう。平社員の人は、「自分は改善なんてできる地位にない」と思うだろう。私もそうだった。しかし、そういう人は改善活動をおおげさに捉えすぎかもしれない。

 

例えば、道具を取りに行く時間がかかるから棚の位置を変えるとか、目が疲れるからパソコン用のメガネを使うとか、メールの定型文を単語登録しておくとか、そういうのも立派な改善だそうだ。小さな改善でも、毎日積み重なれば大きな改善になるのである。

 

こんな些細なことでも改善だと分かって、なんだか気が楽になった。仕事だけでなく、日常生活の中にも、たくさん改善できる部分がありそうだ。

 

「なぜ」を5回繰り返す

問題解決をするには、問題が起きた真の要因(真因)を突き止めなくてはならない。その場しのぎで問題を解決しても、真因を取り除かないと、同じ問題がまた発生してしまう。だから、真因を探すことが問題解決には重要なのだ。

 

真因を発見するには、「なぜ」を5回繰り返す。考え方は非常にシンプルだが、論理的になぜ?を繰り返すのは、意外と難しい。なんだか解決できそうもない方向に考えが飛んでしまうときがある。

 

そのようなときは「なぜ」の答えに、感覚的な要因を結びつけていないか気をつけると良いそうだ。例えば、なぜ?の答えとして、「部長が○○だと思っている」とあげてしまうと、それは推測にすぎないため、なぜなぜ分析失敗となるのである。他にも、「Aさんのやる気がない」など人の意識・意欲に結びつけてしまうのも、要注意である。

 

なぜなぜを繰り返すうちに、感覚的な要因があがってきた場合は、その前の要因が真因ではないかを検討してみることが大事である。

 

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失敗してもOK!実行してみよう

トヨタ 仕事の基本大全』の最後、7章では「実行力」が取り上げられている。行動を促す考え方が盛りだくさんで、失敗するリスクがあったとしても、実行するメリットの方が大きいことが感じられた。

  • 「6割」で動く!
  • 巧遅より拙速
  • どんなことでも期限を決める
  • 0.5センチだけでも前に出る

勇気を出して、アイデアを実行に移すことで仕事がよくなる可能性はぐっとあがる。小さな改善から、大きなプロジェクトまで、少しずつで良いから実行してみよう。そんな気持ちを後押ししてくれた。

 

トヨタ 仕事の基本大全

トヨタ 仕事の基本大全